日本でセメントが作られてから約130年になります。
代表的なセメントであるポルトランドセメントは、古くから地盤改良材として利用されてきましたが、環境問題が注目されるようになってからは酸化マグネシウムを固化材として使用する研究が盛んに行なわれるようになりました。
セメント系固化材を使用した場合、低コストで大量の処理ができる反面、水にぬれると水酸化カルシウムを生じ、強アルカリになります。酸性雨などにより中性化の進行にともなってpHは著しく低下し、一軸圧縮の強さが減少し、pH=2の酸性雨を流した場合、一軸圧縮試験の強さは1/6に激減したという結果が出ています。
この結果を裏付けるように、別の耐久性試験でも、酸化マグネシウム系固化材の場合、pHはほとんど変化がないのに、セメント系固化材を使用した場合、pHは強アルカリから時間とともに中性化していき、pH変化が強度に大きく影響を及ぼしました。酸化マグネシウム系固化材で固めた方の強度はほとんど落ちないのに、セメント固化材の方は1/2以下になりました。この実験結果は、ネットでも検索すると出てきます。
また、セメント系固化材を使用した場合、水和反応物により透水性が大きく低下したという結果も出ています。
名古屋港等で発生する粘土・シルト系浚渫土砂を三河湾で行なわれている干潟や浅場造成などの環境創造事業へ活用するため、各種の固化材でこの砂を固めた試験枠を8個作成して、海水に浸かっている時間と海水面上にある時間を乾湿繰り返しで行なった11ヶ月後の結果が発表され、酸化マグネシウム系固化材を使用したものは、強度が増加し、セメント系固化材の方の強度は減少しました。
石膏系の固化材による固化は3ヵ月後には形が崩れて固まることはありませんでした。
最終的な結果を総合した結果、酸化マグネシウム系固化材は、耐久性、生物影響性に関して優位な点が多いと記されています。
酸化マグネシウム系固化材の初期強度はセメント系固化材より小さいが、水中での強度の低下が少なく、周辺の水質や生物の生息にも問題がないという点で優れています。
セメント系固化材は、初期強度は大きいが、酸化マグネシウム系よりも水中での強度低下がみられたとあります。
環境面で、セメント系固化材は、六価クロム溶出の問題がクローズアップされますが、pHと強度面からの比較もわかりやすくて参考になると思います。
とはいえ、酸化マグネシウム系固化材だからといって、すべての酸化マグネシウム系がそうであるわけではありません。さまざまな調整剤を加えて特許を取得している酸化マグネシウム系土舗装固化材「ジオベスト」だからこその特長なのです。
特開2002-249774
特許3527477
◆ジオベストのお問い合わせは、
ジオサプライ合同会社
ホームページ広島082-299-0681 神戸078-843-2561 名古屋052-766-6419 福岡092-518-3537
尚、ジオベストの最新情報は
ブログで発信しております。
[0回]
PR
COMMENT